刀掛(かたなかけ) 茶席の躙口の近くや待合いにに設けられた木枠で作った棚のこと。武士が席入りのとき帯刀をこの棚にかけて入席したもので、現在でも茶の精神やデザイン上での美しさなどから、当時の名残として新しい茶席にも作られている。
仮山(かさん) 日本庭園の古い呼称の一つ。鎌倉期から室町期にかけて盛んに使用された。枯山水、回遊式庭園の出現とともに発達し、庭園に立体的な美しさを加えるようになった。名山になぞらえたものや、四周の眺望を得るためのものもある。
笠木(かさぎ) 塀、手摺、腰壁、パラペットなどの頂部に施工する仕上材。本来は架木(ほこぎ)と呼ばれるべき高欄の最上部の横材も笠木と総称されることが多い。笠木に用いる材料は、笠木を取り付ける壁などの仕上材と同じか、若しくは、金属製の笠木が用いられる。また、室内の階段や吹抜廻りに設ける手摺壁の頂部に、かぶせて設ける木製の部材も笠木という。
掛樋(かけひ) 蹲踞や手水鉢に樋で水を引いてそそぎ入れる仕掛けで、水道の発達していなかった江戸期には、サイフォンの原理を利用したり、また豊富な水源のあるところでは、そのような場所から水を引いて、庭に風情を与えるようにしたものである。現在では水道が発達したために、大抵は水道から引いてきているのが普通である。
主庭(しゅてい) リビング、応接室、ダイニング等の主要居住部分に面した庭。スペースもあり、庭の中心となる場所。家族が自由に楽しめる団らんの場を創造できる。花壇、池、テラス、パーゴラ、灯篭、植栽、庭門、庭園灯などが設置される。プライベートな屋外空間として“個を主張できるスペースです。建物のデザインにも影響されますから、建物とのつながりや室内からの眺めを考慮しながらつくりあげていきます。また、用途や目的により、大きく①鑑賞主体の庭、②実用主体の庭(使って楽しむ庭)に分けられる。これらを組み合わせている庭も多く見られる。”
借景(しゃっけい、しゃくけい) 庭園の外の風景をその庭と同化させて取り込んでみせること。 遠くの山や川や樹林の様な自然物または、建築物の様に人工的な物などを、庭の構成要素として主景または、添景(全体を引き立たせるために加えられた物)に置くことで、庭に趣をつくる日本式庭園の手法の一つ。
真行草(しんぎょうそう) 『山水秘伝書』の中に「真の山水の意也」と、真の文字を使って書かれており、また行の説明なども書かれている。草の説明が入った庭園書は、江戸時代に書かれた『築山庭造伝』に、真行草の文字が使われ、これ以後日本の庭園の世界に真行草が広まっていった。正形のものを真、形を崩したものを草、その中間のものを行という。江戸時代に庭の区別に用いられた。また飛石、四つ目垣、延段などにもあてはめたりしている。
白川砂(しらかわすな) 京都北白川付近から産出する花崗岩で、風化して砂となったもの。あるいは砂状に砕いたもののことをいう。砂状と入っても3~15mm位までの大きさのものがあり、三分(1cm内外)のものが一番よく使われる。
植栽(しょくさい) 「植栽」とは、庭や敷地内に樹木や草花を植えること、またはそれらを配置する行為を指します。単に植物を植えるだけでなく、景観を整えたり、機能的な空間を構成したりするデザイン的な要素も含まれます。
浄土式庭園(じょうどしきていえん) 庭園型式の一つ。平安期に普及した、仏教の浄土思想を庭園内に表現したもの。そもそも浄土とは、煩悩から解き離れ、悟りの境地に這った仏様や菩薩の住む清らかな国土のことをいう。
ジュラストーン(ジュラストーン) 高硬度の石灰岩の一種。薄く割れ乱貼り用の石材として使われる。ジュラストーンというのは商品名で、扱う輸入業者により呼び名が何通りかある。ストローブホーン、ライムストーン、ソルンフォーヘンなど。
須弥山(しゅみせん) 仏教宇宙観で、宇宙の中心をなす山のことをいう。サンスクリット語を音写して須弥山、それを意訳して妙高山ともいう。金輪の上にあり、水面から8万由旬の高さでそびえる。またこの須弥山の周りには九山八海が広がり、その周りを日月が巡り、さらにその周囲や上方にを六道諸天がある。そして頂上には帝釈天の宮殿がある。庭園ではこの思想を主として石組に取り入れ、石を中央に寄せて立てたり、また集団で石組をした中央に立石を用いたりして表現したりしている。このような石組を須弥山石組という。
針葉樹(しんようじゅ) 庭の主木として使われ、一年中葉のある庭木で、葉の細いのが特徴です。多くは針状または鱗片状の葉をつける常緑高木だが、ハイネズなどの低木、カラマツ・ヌマスギなどの落葉樹、また広披針形の葉をつけるナギの類も含まれる。材は緻密で繊維が長く、建材・パルプ用材などとして利用される。
宿根草(しゅっこんそう) 種を蒔いて一度株ができると、その株が枯れずに越冬し、毎年花が咲き、結実するもの。冬になっても枯れないものと、地上部は枯れても根は越冬し、春になると芽を出すものがある。 アルメリア、シバザクラ、マーガレット、クレマチス、スズラン、アイリス類など色々な種類がある。
縮景式(しゅっけいしき) 日本庭園の様式の一つで、各地の名所などを模写・縮小して庭園に取り込んだもの。公会堂五十三次、富士山などが多く取り入れられた。小石川後楽園、戸山荘庭園など江戸時代の大名庭園に多く見られる。